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FSC認証マークがついている商品とは?5つの商品例と取り組み企業を紹介

FSC認証マークがついている商品とは?5つの商品例と取り組み企業を紹介

FSC認証と聞くと、環境に配慮した商品というイメージがあります。

しかし、実際にはどのような商品が認証されているかを知っている人は少ないでしょう。

そこで環境問題に精通した筆者が、FSC認証マークのある商品や取り組みを行う企業を詳しく紹介します。

FSC認証とは?

FSC認証とは?

FSC認証とは、「環境、社会、経済の便益に適い、きちんと管理された森林からの製品を目に見える形で消費者に届け、それにより経済的利益を生産者に還元する仕組み」です。
※引用:FSC公式HP

つまりFSC認証は、適切に管理されている木材のみを使用した商品に与えられるマークです。

FSC認証には厳格な10個のルールが存在し、厳しく管理されています。

  • 原則1:法律の遵守(法律や国際的な取り決めを守っている)
  • 原則2:労働者の権利と労働環境(労働者の権利や安全が守られている)
  • 原則3:先住民族の権利(先住民族の権利を尊重している)
  • 原則4:地域社会との関係(地域社会の権利を守り、地域社会と良好な関係を保っている)
  • 原則5:森林のもたらす便益(森林のもたらす多様な恵みを大切に活かして使っている)
  • 原則6:森林の多面的機能と環境への影響(環境を守り、悪影響を抑えている)
  • 原則7:管理計画(森林管理を適切に計画している)
  • 原則8:モニタリングと評価(管理計画の実施状況を定期的にチェックしている)
  • 原則9:高い保護価値(HCV)(保護すべき価値おる森などを守っている)
  • 原則10:管理活動の実施(管理活動を適切に実施している)

環境に配慮した紙といえば再生紙がありますが、FSC認証紙と再生紙は全く違うものです。

再生紙は古紙パルプを使っており、数%含まれていても再生紙に分類されます。

しかし、FSC認証紙は、FSC認証を受けた森林の新しい木材から製造された商品にのみ使用されます。

SDGsの目標にも関わるFSC認証は、今後も世界中で普及が進んでいくでしょう。

FSC認証の商品例

FSC認証の商品例

では一体どのような商品に、FSC認証マークがついているのでしょうか。

実はFSC認証マークのついた商品は、近年一気に増えています。

ここからはFSC認証商品の一例と、積極的に活用している企業を紹介します。

紙製品全般/スターバックスコーヒージャパン

スターバックスコーヒージャパンは、FSCライセンスを取得し積極的にFSC認証商品を提供しています。

例えば、2013年からペーパーカップなどの紙製品をFSC認証に変更しました。

また2021年からは、プラスチックストローをFSC認証紙のストローに変更しています。

その結果、年間約2億本のプラスチックストロー削減に繋がりました。

スターバックスは日本国内のみならず全世界で、2030年までにCO2排出量50%の削減目標を掲げています。

FSC認証紙の使用も環境配慮の一環で、今後も環境に配慮した商品が続々登場する予定です。

おいしい牛乳/明治

「明治 おいしい牛乳」は、2016年にFSC認証マークを取得しています。

明治は、グループ全体でFSC認証紙の使用率100%を目標に掲げています。

2020年度には77%の商品をFSC認証紙に変更し、その他の商品も随時変更されています。

紙製品の商品を多く作る企業だからこそ、FSC認証の取り組みが大きな成果につながるのです。

ピノ/森永乳業

「森永乳業 ピノ」は、包装箱にFSC認証紙を使用しています。

また、他のアイスクリーム商品も、切り替え可能な紙材は順次FSC認証紙に移行する目標を掲げています。

森永乳業は以前より森林保護の取り組みとして、古紙100%の再生紙を使用していました。

しかし気候変動対策の一環として、2010年から古紙よりも環境に優しいFSC認証紙を採用しています。

トロピカーナ100%/キリン

「キリン トロピカーナ100%」は、2016年からFSC認証紙でできたLLパックを使用しています。

キリンは森林保護とそこに住む生物の保護が目的で、厳格なルールがあるFSC認証紙への切り替えを行ってきました。

さらにキリンビール・キリンビバレッジ・メルシャンは、2020年11月に全ての紙製容器の包装をFSC認証紙に変えました。

全容器の切り替えは、日本のメーカーで初の取り組みとして注目されています。

年賀はがき/日本郵政

日本郵便が2022年用に発行した約18.3億枚の年賀はがきにも、FSC認証紙が使用されています。

2021年用の年賀ハガキまでは、全て再生紙を使用していました。

しかし、高い白色度が必要な年賀はがきは環境負荷が大きく、環境配慮の観点からFSC認証紙を採用しました。

膨大な紙の量が必要な年賀はがきは、FSC認証紙に切り替わるまで実に3年かかっています。

社会的役割の大きい日本郵政だからこそ、積極的に環境配慮を行いFSC認証の認知度向上に寄与しています。

FSC認証商品を購入して未来の地球環境を守ろう

FSC認証商品を購入して未来の地球環境を守ろう

FSC認証されている商品と、積極的に取り組みを行っている企業をご紹介しました。

紹介した企業に共通しているのは、FSC認証マークを使うことで社会へ大きなインパクトを与えようとしていることです。

FSC認証商品の購入は、私たちが誰でもできる森林保全です。

我々消費者もFSC認証マークがついた商品を積極的に購入し、未来の地球環境を守っていきましょう。